弁護士の中川です。
当事務所も開所から10日目を迎えましたが、未だにバタバタしていて、なかなか落ち着きません。7月中は、事務所の移転に伴うご挨拶、通知、その他の手続に追われそうです。
さて、今回は、去年から活動をしております相活ステーションよこすかのお話をしたいと思います。相活とは、耳慣れない言葉ですが、婚活・就活同様、相続、中でも円満な相続に向けた活動を表すために作った言葉です。
皆様もご存じのとおり、平成27年4月1日以降に開始した相続については、相続税の基礎控除額が従来(5000万円+相続人1人につき1000万円)より引下げ(3000万円+相続人1人につき600万円)られることとなりました。これを受けて、各地で相続税対策のためのセミナーが開催され、雑誌等で相続の問題を扱うと部数が大幅に増えるという状況になりました。
では、引下げ後の基礎控除額の範囲内の財産しかなければ、相続の対策を採らなくても良いのでしょうか。答えはNOです。相続では、基礎控除額どころか1000万円未満の財産を巡っても、争いが起き、時には家庭裁判所に持ち込まれることがあるのです。また、相続をきっかけに、それまでの相続人間の不満(親の介護の負担、借金の肩代わり等)が噴出し、相続人間の関係が極端に悪化してしまうという事もあります(当職も何度か経験があります。)。「財産といっても、自宅しかないから」「うちはみんな仲が良いから」と思っていても、思わぬことで争いが起きることもあり、相続税対策が必要ないとしても、相続についての対策を講じることは必要です。
相活ステーションよこすかは、各種専門家(弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの士業、不動産業、生命保険業、石材店、映像作成業)が集まってできた組織です。当組織の特徴は、財産に関するお悩みだけでなく、お墓の問題、被相続人の想いを伝える問題、などのこころの問題(こころの相続)にも対応できる人材が所属していることです。お客様のニーズに合わせ、最適の専門家が対応することで、一件でも争う相続(「争続」)を無くして行くことが目標です。
まだ出来たばかりの組織ですが、今年1月と2月に、よこすか産業交流プラザ及び鴨井八幡神社で相続に関するセミナーを行い、ご好評のうちに終了しました。今後は、市内各所での無料セミナーと並行し、毎月第一土曜日に予約制の無料相談(8月以降予定)を開催する予定ですので、相活ステーションよこすかの今後の活動にご期待ください。