ペーパーレス化に思うこと

今年から常議員として活動して感じるのですが、1回の会議で配布される資料が結構な数になります。常議員は40名いるので、毎回40名分の資料を印刷し、郵送するにはそれなりのコストがかかっていると思われます。

では、これをペーパーレス化すればコストの削減になるのでしょうか?一見するとそう思えます。しかし、サーバー上に資料をアップロードし、常議員が印刷するのでは、印刷コストの負担が弁護士会から常議員個人に移るだけです(常議員がPCを使って印刷をしなければ印刷コストは抑えられますが、タブレットやモバイルPCがなければ導入コストがかかる点では同じです。)。常議員に専用タブレットを貸与する方法はペーパーレス化は実現できても、導入コストが高くコストの削減にはつながらなさそうです。そもそも、タブレットやPCは、バッテリーが切れると使い物になりませんが、そこで弁護士会で印刷して渡すとなればペーパーレス化の意味がなくなります。なんとも難しい課題です。

この問題について私は、配布される資料に、審議に必須ではない資料があるのではないか、という視点で見るべきではないかと考えます。審議資料を絞り込むことで、印刷コストや郵送コストが抑えられるのであれば、そちらから取り組む方が有益ではないかと思うのです。また、審議資料の絞り込みは、ペーパーレス化を実現した際にも無駄にはならないと考えます。ペーパーレスを理由に審議資料が増大してゆけば、必要なサーバーの容量も多くなり、それだけコスト(レンタル料)が増えるばかりだからです。

ペーパーレス化は、言うは易く行うは難しという問題の典型例ではないかと思います。タブレットやモバイルノートを持ち歩く場合、万が一に備えてACアダプターやバッテリーを持ち歩くので、すぐに1、2キロの荷物になりますから、私自身は紙媒体の方が楽です。真のペーパーレスの時代が来るまではもう少し技術革新を待つほかないように思います。

 

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