民法改正⑥(保証)

従来、中小企業向けの融資においては、主債務者の経済的信用を補完する役割として、保証制度が利用されてきました。

しかし、経営者との個人的な関係から安易に保証人となった者が、想定外の多額の保証債務の履行を求められ、生活が破綻する事例が後を絶ちませんでした。

そこで、改正法は、事業用融資における第三者による個人保証について、公証人による意思確認手続を取ることを成立要件としました。なお、経営者に類する者の個人保証については規制の対象とはなりませんでした。

ここで重要なのは、保証契約が公正証書である必要はないということです。あくまで、保証人となる意思を公証人が確認する必要があるだけです。

公証人は、保証人になろうとする者が保証しようとしている主債務の具体的内容を認識していること、保証債務の意味を理解しているかを検証し、保証契約のリスクを十分に理解した上で、保証人が相当の考慮をして保証契約を締結しようとしているか否かを見極めるとされています。特に、改正法によって導入された主債務者の情報提供義務に基づいてどのような情報の提供を受けたかも確認し、保証人がリスクを十分認識しているかを見極める必要があるとされました。

本制度によって、第三者の生活が破綻することは無くなるのでしょうか?公証人の運用次第とはいえ、保証債務の成立に利害関係を有さないから適正な運用が期待できる、と言い切れるかによるように思います。

 

 

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