去る4月16日土曜日に開催された関東弁護士連合会(関弁連)の支部交流会に出席してまいりました。

支部交流会とは、関弁連管内(関東地方、新潟、長野、山梨及び静岡)の弁護士会の支部会員が、支部における問題(合議制、労働審判、裁判官常駐)について話し合うという会合です。今年は、茨城県弁護士会土浦支部管内の茨城県鹿嶋市で開催されるとのことで、鹿嶋市とはどんなところか、支部交流会とはどんなものか興味が湧き、出席を決めました(本投稿の時点では、鹿嶋市は悪い意味で有名になってしまいました。)。

まず、横須賀市から鹿嶋市までのアクセスは、東京駅から高速バス(90分)が10分間隔で発車しているので、3時間程度で到着してしまいます。ここは意外なところでした。ただし、裁判所は鹿嶋市にはなく行方市にあり、名称も麻生支部といいます。神奈川のように、裁判所の支部と弁護士会の支部が一対一で対応していないことも印象に残りました。

さて、支部交流会の議題は、今後の支部に関する民事司法改革の運動をどのように展開していくかというものです。ご存知の方も多いとは思いますが、日本各地にある「裁判所」は、全てが同じ機能を有しているわけではありません。県庁所在地にある「本庁」には特殊な事件を除きほぼ全て事件を審理出来るのに対し、「支部」の中には合議事件・労働審判事件・裁判員裁判対象事件の審理が出来ないところや裁判官が常駐していないところがあります。更には、支部ではなく「出張所」が置かれているところもあります。理論上は、支部でできない事件は本庁で審理すればよいのですが、実際には本庁所在地までのアクセスが壁となり、法的解決をあきらめてしまうことも多いと言われており、居住地によって司法へのアクセスに差異が生じているというのが現状です。

こうした現状を解決するため、日弁連と最高裁は協議を重ねてきましたが、今年の一月に一つの回答が出されました。浜松、松本、福山の各支部において労働審判を実施するという内容が含まれており、一定の前進は見られましたが、日弁連にとって満足のいく回答ではなかったとのことで、今後の活動をどのように展開してゆくかについて、議論が交わされました。

私の感じたところ、司法アクセスの問題は、裁判所の人的・物的リソースの拡充という予算に直結する問題であり、そうである以上予算の適正配分という制約は免れないように思います。そうなると、人口増加地域における司法アクセスの解消に重点を置いた方策を優先すべきということになりますが、一方で裁判を受ける権利という憲法上の権利が問題となるため、予算の適正配分だけを突き詰めていけばいいということでもありません。難しい問題です。