先日、相続に関する勉強会に出席しました。当日のテーマは片付け術だったのですが、内容は中々興味深いものでした。

相続の案件等で不動産の売却に携わりますと、必ずと言っていいほど室内の物品の整理が問題となります。建物を取り壊す予定の場合はともかく、そのまま利用するとなるとある程度片づけを行う必要も出てまいりますが、多くの場合室内は物にあふれていて、どこから手を付けていいか呆然とすることが多々あります。勿論、引渡時に室内に存在する動産については所有権を放棄して買主の処分に委ねる旨の条項を入れはするのですが、その動産に価値があるのではないかと考え出すと悪循環に陥ることもままあります。

こうした問題は、個々の性格の問題もありますが、世代的な価値観の違いによるものだとするのが、講師の先生の説明でした。つまり、70代後半の方は、高度成長期にマイホームを手に入れてモノを置くスペースを確保できたこと、かつ、好景気で欲しいもの(典型的にはカメラ等)をすぐ買える状況だったため、マイホームにモノをあふれさせる結果を生み、体力が衰えてゆく中でモノが生活の支障となりながら片付けられない状況を生んだというのです。

納得のいく説明でしたが、高齢者世代の方が価値観の違いを乗り越えるのは多大な苦労を要しますから、実際には相続等が開始した時に片付けるしかないのではないかとは思います。もっとも、溢れたモノによって健康が害されるようでは本末転倒ですから、安全な住環境を確保するために一念発起してみることも時には必要ではないか、と思います。